PC上で静止画や動画の編集を行ったり、ネットコンテンツの作成を行うには、パソコンやITの基本知識が不可欠となります。
画像ファイルの種類
Windows上では「画像ファイル形式」がすぐに確認できるように、ファイル名の最後に「拡張子」を、すなわち「.jpg」「.mp3」「.txt」「.html」など加えられています。MacOS上のパソコンでは拡張子がなくてもファイルは動作しますが、Webサーバー上で動作するWebサイトでは拡張子が必要となります。Macユーザーは、拡張子を間違えないようにしてください。
またパソコン環境の異なる間で共同作業を行う場合、データの互換性が重要となります。Mac上の作業においても、かならず「拡張子」を加えるようにしましょう。また使用するアプリケーションのバージョンによってデータが読み込めなくなる場合があります。複数人の作業においては、事前にパソコン、OS、アプリ、ネット環境などの確認が必要となります。Mac上では当然のことですが、プログラムで「画像ファイル形式」変換した後に、その形式にあった「拡張子」を付けます。余談ですがパソコン初心者の話ですが、「拡張子」を変えただけで「画像ファイル形式」が変更されたと勘違いする方を見受けることがあります。
主な画像ファイル
ここでは現在多く使われている画像ファイルとその特徴をご紹介します。
画像ファイル名 (拡張子) | 表示色数 | 圧縮方法 | 透過情報 | web対応 | 特徴 |
---|---|---|---|---|---|
JPEG(.jpg)(.jpeg) | 約1677万色 | 非可逆圧縮 | X | 〇 | デジタルカメラの標準フォーマット 写真に適している |
PNG8(.png) | 256色 | 可逆圧縮 | 〇 | 〇 | ロゴ・イラストに最適 |
PNG24(.png) | 約1677万色 | 可逆圧縮 | X | 〇 | 透過処理ができない 加工編集で画像が劣化しない |
PNG32(.png) | 約1677万色 | 可逆圧縮 | 〇 | 〇 | 透過処理が可能 加工編集で画像が劣化しない |
GIF(.gif) | 256色まで | 可逆圧縮 | 〇 | 〇 | GIFアニメとデータが軽量 ロゴ・イラストに最適 |
TIFF(.tif)(.tiff) | 約1677万色 | 可逆圧縮 非圧縮 | X | X | 非圧縮のTIFFは、DTPや印刷現場で多く利用 |
RAW(メーカ―よって異なる) | 約6870万色 | 非圧縮 | X | X | 撮影後、「Lightroom」などでRAW現像(※1)を行う必要あり |
SVG(.svg) | 約6870万色 | 〇 | 〇 | ベクター画像。印刷原稿のロゴ・イラストに最適、またレイアウトのテンプレートにも使われる。 | |
AI(.ai) | 約6870万色 | 〇 | X | ベクター画像。印刷原稿のロゴ・イラストに最適、またレイアウトのテンプレートにも使われる。 |
(※1) 露出やホワイトバランス設定などをあとから修正することが可能です。
ダイレクトカラーとインデックスカラー
ダイレクトカラーは、画像データ(ラスタ形式)の各ピクセルごとに色情報(RGB)を持っている形式です。WebでのダイレクトカラーフォーマットにはJPEGやPNGが挙げられます。フルカラーではRED、GREEN、BLUE順に値を持ち、共に8bit(256階調)の色深度を持ちます。すなわち8bitX3=24bitカラーの色数となります。24bitカラーとは2の24乗ですので、約1677万色の色が表示されます。この場合色数は多く、ファイルサイズも大きくなります。
次にインデックスカラーはカラーパレットと呼ばれ、色定義テーブルの番号を指定し画像を表示する形式です。このカラーパレットには1677万色の色空間内の最大256色が使用できます。データも軽くwebサイトでの使用に適しています。
カラーモードとは
カラーモードには、RGBカラーとCMYカラーの2種類があります。RGBカラーは『加法混色/光の3原色』、CMYKカラーは『減法混色/色の3原色』と呼ばれ、再現できるカラースペースは、RGBカラーの方が広くなります。また一度カラースペースの狭いCMYKカラーモードに変換すると、RGBカラーモードのカラースペースに戻すことはできません。
パソコンなどのモニタ表示などにはRGBカラー、紙などの印刷物にはCMYKカラーのデータが使われています。最近のインクジェット方式のプリンタでは、RGBカラーモードのままの出力した方が、モニタの表示画像により近く出力できるよう最適化されているようです。
Webで扱える画像ファイル
各ブラウザ上で表示することのできる画像ファイルは、現在下の6つのファイルが挙げられます。またGoogleが開発した「WebP」画像ファイルは、2017年ごろにはWindowsがサポート、そして2020年にmacOS 11およびiOS 14/iPadOS 14で標準対応されました。通信量の軽減と表示速度の向上に繫がる「WebP」画像ファイルも、近々に下の画像ファイルに加わることと思います。
- JPG
- PNG(8bit、24bit、32bit)
- GIF
- SVG